道竅談 李涵虚(183)第二十二章 二つの孔穴(両孔穴)の法(解説1)

 道竅談 李涵虚(183)第二十二章 二つの孔穴(両孔穴)の法(解説1)

「両孔穴」とは、例えば「上」と「下」であれば、それらをむすぶ「穴」があるとして、その「穴」は「上」から「下」へと通じる「孔」と同時に「下」から「上」へと通じる「孔」があるということである。こうした例として「師の伝える口から口」が挙げられているが、これは「師の口」は指導を意味するもので、もうひとつの「口」は弟子の理解をいっている。教えというものはそれが発せられただけでは終わらない。その教えを理解しようと努める弟子の居ることで初めて伝授は完成するわけである。「竅から竅へ」は先天から後天へ通じる「竅」と、後天から先天へと通じる「竅」があってこの二つの方向の修行つまり「性」と「命」の修行なければ真の意味での修行の成就を期することはできないのである。

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