道竅談 李涵虚(188)第二十二章 二つの孔穴(両孔穴)の法(解説6)

 道竅談 李涵虚(188)第二十二章 二つの孔穴(両孔穴)の法(解説6)

最後に『老子』が引かれている。第十四章と第二十一章である。こられらは「恍惚」という語でひとつになる。つまり静坐の境地をいっているわけである。第二十一章で述べられている「孔」の「徳」とは空間があるからそれを活用することができるというところにある。物を容れることができる一見して無為なる空間のが「孔」の「徳」である。静坐でなんら意図的なことをしない(従)でいると無為なるもの「孔徳」が現れる。恍惚とした境地が出現し、窈冥(奥深く計り知れない)たる中にエネルギー(精)の動きを感じられるようになる。こうして得られたエネルギーこそが「真」であり「信(まこと)=正しい行為」を導くのである。

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