道竅談 李涵虚(227)第二十五章 薬物について(解説3)

 道竅談 李涵虚(227)第二十五章 薬物について(解説3)

神仙道の呼吸は「真息」であるとか「胎息」といわれる。これは胎児の息ということで後天の欲望に乱されることのない心身の状態を象徴的に表現している。こうした呼吸(胎息)が真実の呼吸(真息)なのである。呼吸が鎮まることで心身の調和が得られる。「『坎水(陰)』をして川の源流とするのであり、『兌金(陽)』を薬物とする」とあるように、ここでは坎の一陽を開くこととなる。「川」云々とあるのは坎(陰陽陰)の二つの陰をいう。これを「源流」とするとは腎を鎮める(陰)ということである。「兌金」を「薬物」とするとあるが、この「薬物」とは坎の一陽に他ならない。

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