道竅談 李涵虚(222)第二十五章 薬物について(解説5)
道竅談 李涵虚(222)第二十五章 薬物について(解説5)
「必ず『天干』をして基準としなければならない。『地支』をしてこれに次がしめなければならない」とあるのは先に述べたような大宇宙の時間と小宇宙の時間が等しいものであると考えるからである。天干(十干)は甲、乙、丙などであるがこれらと地支(十二支)の組み合わせは六十通りある。ために干支を使えば六十年を表すことができる。かつて五十代あたりで寿命を迎えていた頃にはこれで充分に年代記の記録をすることができた。ただここで述べられているような干支論などにはあまり拘泥する必要はない。中国では「真理の普遍性」が特に重視される。ある考え方が正しいことを証明するためには普遍性を説くことが重要であると見なされていた。そうであるから自然界のいろいろな現象に遍くその考え方が通用し、また古典文献にもそうした考え方を見出すことができなければならないとされた。そうした中にむやみな付会が行われて、かえって迷信に陥ることが多くなったのである。
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