道竅談 李涵虚(270)第三十一章 真心を論ずる(解説3)
道竅談 李涵虚(270)第三十一章 真心を論ずる(解説3)
ここでは頓悟と漸悟の違いについても述べている。すぐに最終的な悟りを得るのを頓悟という。これは虚空を悟るとしている。また漸悟であれば了性で、性をゆっくりと悟るとする。了性とは自分の内面にある「本来の自分」を知ることである。禅宗では頓悟も漸悟も行き着くところは同じ空への悟りであるが、神仙道では頓悟は大宇宙と一体となることであり、漸悟は小宇宙と一体となることとしている。しかし、そうしたことを超越しなければならないと西門派では教えている。これらの違いで重要なことは頓悟では「我」が無く、漸悟では「我」が残っている点であろう。
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