道竅談 李涵虚(251)第二十八章 乾坤と坎離(解説6)

 道竅談 李涵虚(251)第二十八章 乾坤と坎離(解説6)

「後天煉己の物」も「先天還元の物」も共に「先天坎離」であるとされている。そして坎の一陽を離に入れることであるとする。またこれらは「玉液還丹」と「金液還丹」であるともいう。「玉液」「金液」とは金烏玉兎の語があるように太陽には烏(黒点)が居り、月には兎が住むとされていることを受けて「陽」と「陰」の象徴とされる。つまり「金液」は坎の一陽であり、これが離に入ると金液還丹となる。一方、「玉液」は離の一陰であるので、これが坎に入るのが玉液還丹となる。これらは同じことを坎からいったのか、離からいったのかの違いに過ぎないが、玉液還丹は「後天煉己」を用いる。一方の金液還丹は「先天還元」となる。「後天煉己」は心身に「静」を得ることである。これにより心・離が安定して腎へと向かうことで、腎・坎の一陽が動き出すことになる。その結果が「先天還元」で、これは意図をして行うことはできない。「後天煉己」の結果として自然とそうなるのである。

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