道竅談 李涵虚(294)第三十五章 気と息の妙用(本文)

 道竅談 李涵虚(294)第三十五章 気と息の妙用(本文)

曹元君は「私と諸君とで率直に語ろうと思う。命の本質は真息によっている。そうであるから真息は命の本質である」と言われた。これはどういったことであろうか。私見によれば後天の呼吸を先天の呼吸に配する。そうなると先天の呼吸とはつまり体の中の真気(の働き)ということになる。これは呼吸をするのに従って動き、滞ることがない。まさにこうした時、息が動くのである。気が動くのである。息が動けば気もまた動くわけで、これらは不可分の関係にある。息の中に気を有しているのであるから(そうした息と気がひとつになれば)『真息はやわらぐ』といわれるのである。気の中には息が有されているのであるから(そうした気と息がひとつになれば)『真息のタクヤク(鞴ふいご)』といわれるのである。真息が動けば真気が生じる。真気が生じれば命の本質が育まれる。復命の根、養命の源、護命の宝は、実に真息にこそあるのである。


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