道竅談 李涵虚(296)第三十五章 気と息の妙用(解説2)

 道竅談 李涵虚(296)第三十五章 気と息の妙用(解説2)

「真気はやわらぐ」と訳したのは「インウン」(インは気の中が「因」。ウンは気の中が「温」の右側)で、これには「盛んである」という意味もある。太極拳では「綿綿不断」の他に「神内斂、気鼓機」の拳訣があるが、「綿綿」は「和らぐ」というニュアンスを伝えるものであり、「鼓騰」は「盛ん」のということになる。つまり呼吸はあくまで静かで柔らかくはあるが、盛んな生成の働き、つまり生命力を持っているということである。古代の日本では「気息(いぶき)」という考え方があった。それは気と息がひとつになって生成の働きのある息のことをいっており、その気吹の中から神々が生まれている。


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