道竅談 李涵虚(315)第三十八章 「不朽」を争う(解説1)

 道竅談 李涵虚(315)第三十八章 「不朽」を争う(解説1)

ここでは「不朽」のものを「争」うことについて述べられている。「不朽」のものとは永遠なるものであり、それは「徳」「功」「言」であるとする。本来は「争」は存在してはいない。それを生み出しているのは人間の欲望や迷妄であるが、ただ道を求めることにおいては「争」うことがあっても良いと教える。ちなみに「争」うとは積極的、有為であるということで、道を志す場合には有為から初めなければならない。もともと人は道と一体となっているので無為であって良い。無為自然で道と一体のままであれば良いわけであるが、道を見失った状態ではそれをあえて求めなければならない。そこに有為が入ることになる。それを「争」うとしているわけである。


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