道竅談 李涵虚(322)第三十九章 功なり名をとげたら身を引くの論(解説3)
道竅談 李涵虚(322)第三十九章 功なり名をとげたら身を引くの論(解説3)
老子が「王」を「道」を会得した存在とするのは、天や道に生成の働きがあることを認めるからである。社会において、生成の働きの頂点にあるのが「王」と考えるわけである。第三十六章では「道」「天」「地」「王」を四大としている。これは天、王、地で三才にあたるものであり、人の最も道と一体化した存在として「王」が示されている。老子は四大の関係を自然の働きを示したものが「道」であり、「道」の働きを示したものが「天」、「天」の働きは「地」に表れて、「地」の働きは「人」に示されるとする。「道」は森羅万象すべてに関わるもので、「天」は主に運命などのように人に関係する自然の働きをいう。「地」は地相、家相に代表されるように人に限定される自然の働きをイメージしている。そして「人」は人々の生き方でこれも本来は自然でなければならないとするわけである。
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