三車秘旨(22)第三の河車

 三車秘旨(22)第三の河車

(本文)

先天の精気を運ぶことを丹家では「汞を迎えて鉛を入れる(汞迎鉛入)」「情が来たりて性に帰する(情来帰性)」「七返九還の事」などと名付けているが、この前に煉己が純熟して、汞性が通霊となっていなければならない。進退は自在で、雌雄が互いに応じ変じている。修行はこうしたレベルとなる。そうなると変還の大事を行う。七返還丹は、先ず巳に汞性をなす。これを内丹と称する。ここで入室坐円する。

(解説)

第三の河車では「汞」を迎えて「鉛」を煉る。「汞」とは腎で、「鉛」は心であるから心と腎とを統合させて心の安定を得る段階とすることができよう。「巳に汞性をなす」とは「巳」は火であり、これは腎(陰陽陰)の一陽をいうものである。七返還丹の第一は腎の一陽を開くことにあった。それには「煉己」が出来ていなければならないとされる。「煉己」とは一定の瞑想状態に入ることのできている心身の状態である。「煉己」はひたすら静かに坐ることで開かれる。そして最後には円満な瞑想の境地である「入室坐円」が得られることになる。


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