三車秘旨(26)第三の河車

 三車秘旨(26)第三の河車

(本文)

「太乙神女伝』にある邱蘭は「雌剣を捧げ出す(捧出雌剣)」をして、これを取り出し、丹の本を立てた。これが「七返還丹」である。丹の本が立ったならば、神と気は既に融和している。こうなると一陽が次第に育って兌(陽陽陰)となる。坎男は変じて兌女となった(これには「庚方の月」「西江の月」「蛾眉の月」などの例えが用いられる)。この「兌女」の二字を丹家は「首経」とする。あるいは「天癸(みずのと)」ともいう(これは類似したものによる名称である。愚かな人はこれを修することがない。無闇な修行をしてしまうのは、真師に出会っていないからである)。

(解説)

雌剣とは女性(陰)の中の「陽」のことで、腎(陰陽陰)の一陽と同じである。腎の一陽を開くことが七返還丹の基本となる。それが育って兌(陽陽陰)となる。坎男は「陰陽陰」で、兌女となるとこれが二陽(陽陽陰)となる。「天」の「みずのと(癸)」とあるのは、火である離=心は「陽」なのでこれをい「天」とし、そにに水である腎の一陰が入ることを示している。ここにも述べられているが、ひとつの境地を現すのにはいろいろな言い方がある。ただここで行われていることは要するに腎の一陰が開いて、これが心に入ることに他ならない。


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