道竅談 李涵虚(241)第二十七章 鼎器の奥義(解説3)

 道竅談 李涵虚(241)第二十七章 鼎器の奥義(解説3)

坎離の「薬物」から乾坤の「鼎器」が得られた状態を「土」とする。五行説では「土」は「金」を生むとされる。これを「乾金」とする。それを坤に移すと、陰と陽とが共に存することになるので、結局は最初の坎離と似た形となる。つまり後天から先天へ入り、再び後天に戻ってくるというわけである。これは禅の十牛図と同じで、十牛図の「牛」は坎の一陽と神仙道では見なす。第一の「尋牛」では一陽を尋ねる。心が鎮まって行く段階といえよう。第二の「見跡」では「牛」の足跡を見つけることができる。これは「静」が深まって凝というある種の集中状態が得られた段階となる。第三の「見牛」で一陽を実感し、第四で「得牛」これを得る。ここまでが「静」を得る段階つまり「一陽」を開く段階とする。

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