三車秘旨(91)道情詩詞
三車秘旨(91)道情詩詞 「満江紅 第二体」 尊き人に問う 修仙、修仏とは何かを 儒書に精通し、再び君に見えん 養性、存心は妙道であり 修身、立命の真訣を伝う 浩然の中に養えばつまりは還丹を得て 龍に乗りて出る 天の運びは泰らかなれば 賢者が生まれ 統治は正しく国が富み 優れた臣下が出る 我が友の怠惰なるを笑う どうして君にすばらしき玉を献じる必要があろう 天下の功名はここに尽く 世間の波風の限りなきを嫌い 養生をする山林に行くのが一番 ただ早くにここに至れよ (解説) いまだ世俗の名利を求める友に修仙、修仏の妙道、真訣である「玉」を献ずる時ではない、として早く思い切って俗世の縁を切ることを勧めている。この社会が天の運びのままであれば何らの問題もない。しかし現実にはそうはなっていない。そうした社会に栄達を求めても、我が手に残るのは虚しい思いだけとしている。友の「怠惰」を笑うのはただ社会に流されているだけではいけないと鼓舞を促しているわけである。